Appreciate Happiness ブータン・ブログ

    ブータン政府で首相フェローとして働いた日本人のブログ。Bhutan Blog by a Japanese worked as Bhutan Prime Minister's Fellow.

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    講演のお知らせ:「ブータンで本当の幸せについて考えてみました。『足るを知る』と経済成長は両立するのだろうか?」を基に東京(9/7)と京都(9/11)で講演します

    (Sorry, this article is only in Japanese)
    先日出版された拙著、「ブータンで本当の幸せについて考えてみました。『足るを知る』と経済成長は両立するのだろうか?」を多くの方に手にとって頂き有難うございます。
    アマゾンをはじめとして、いくつかポジティブな感想を頂き、嬉しく思っています。
    http://amzn.to/19YbAlC


    この本を基にした講演を、東京と京都で行いますので、ブータンや「幸せ」に関心のある方は是非お越し下さい。
    現在、海外に在住しているため、夏の一時帰国を利用して、お話させて頂くことになりました。

    東京講演:出版記念講演(GNH研究所 2013年9月東京定例会合)「ブータンから考える『お金』と『しあわせ』の関係」
    日時:2013年09月07日(10時~13時 受付:9時30分~)
    於:早稲田大学 早稲田キャンパス 12号館201教室
    (東京都新宿区西早稲田1-6-1)
    主催:
    GNH研究所(http://www.gnh-study.com/)、
    Act for Happiness(https://www.facebook.com/groups/334472173282250/)
    内容:近著「ブータンで本当の幸せについて考えてみました。『足るを知る』と経済成長は両立するのだろうか?」の内容に触れながら、首相フェローとしてブータンに滞在した経験、そして、現在の世界銀行グループ勤務という経済のスペシャリストとしての実績を踏まえて、お金としあわせの関係(お金があれば幸せ?
    お金がなくても幸せ? 経済とGNHは関係ない? etc)について、これから日本が考えるべきこと、学ぶべきことを議論します。
    詳細と申し込み:
    http://kokucheese.com/event/index/107888/

    京都講演:「ブータンのGNH(国民総幸福)政策の詳細と現状」
    日時:9月11日(水) 13時~14時30分
    於:京都大学稲盛財団記念館3F中会議室
    京都市左京区吉田下阿達町46: 川端近衛東南角(荒神橋東詰)
    概要:ブータンはGNH(国民総幸福)をスローガンに留まらせず、具体的な政策に反映させるために幾つもの施策を講じている。本ワークショップでは、元ブータン首相フェローの高橋孝郎さんにお越し頂き、GNH委員会で学んだ政府の取り組みの詳細と、GNH調査から読み取れるブータンの現状について語って頂く。また、与野党が逆転する結果となった7月の総選挙の背景にある経済問題についても議論する。
    詳細:
    http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/Bhutan/index.php
    1120052_499454496807494_1098937615_o.jpg
    ちなみに、ブータンとは直接関係なかったのですが、現在の仕事について、先日大阪でキャリアセミナーを行いました。
    お越し頂いた皆さん有難うございました。
    http://go.worldbank.org/PB2I3EXO90
    私はワシントンDCの本社での1年の勤務を終え、9月中旬からはインドネシアのジャカルタにあるオフィスに転勤になります。
    急成長する大国の現場でマイクロファイナンス等を通じて貧困削減に取り組めることを楽しみにしています。

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    2013/08/31(土) 10:14:00 ブータンオススメ本・映画 Trackback::0 Comment::2

    ブータンで本当の幸せについて考えてみました。 「足るを知る」と経済成長は両立するのだろうか?

    (English follows)
    (本の訂正箇所、目次を追記しました)
    ご無沙汰しています。
    新年以来の投稿になります。気づけば2013年も半分が過ぎてしまいました。
    ここ半年ほど忙しくしていた一つの理由は、ずっとブータンについての本を書いていたことです。
    先日ようやく書きあげることができ、出版が7月18日に決まりました。

    タイトルは、
    ブータンで本当の幸せについて考えてみました。
    「足るを知る」と経済成長は両立するのだろうか?

    です。
    はい、長いタイトルです(笑)

    ブータンカバー

    以前、ブログでも紹介したブータン仏教に詳しい本林靖久さんとの共著になっています。
    http://thanks2happiness.blog.fc2.com/blog-entry-45.html

    ブータンの幸せに関する本は、正直既に多く出版されています。
    そのため、当初は本を書くことを躊躇しました。
    しかし、日本のメディアのブータン報道を見ていると、実態が正しく伝えられていないことにもどかしさを感じることがありました。
    1年という短い期間ではありますが、ブータンに実際住み、首相やGNH委員会長官の近くで働いたからこそ学べたことを伝えたい。
    特に、ブータン経済の最新状況から、経済成長と幸福の関係について探ることは興味深いテーマになると思い、筆をとりました。

    本林靖久さんには、ブータン仏教の伝統的価値観について書いて頂きました。
    急速な近代化によって、まさに過渡期にあるといえるブータンが、伝統的な価値観に基づいた幸せを維持していけるのか。
    「足るを知る」という価値観は経済成長の中で失われていないのか。
    翻って、日本が高度経済成長を経て、今人口減少の低成長時代に突入した中で、どんな生き方が幸せに結びついていくのか。
    そんなことをこの本では語っています。

    第1章 GNH(国民総幸福)の考え方 高橋孝郎
    第2章 「足るを知る」国で消費が拡大した理由── ブータン経済の今 高橋孝郎
    第3章 ブータンの仏教と伝統的価値観 本林靖久
    第4章 ブータンと幸福論── 日本が学べることは? 対談:本林靖久+高橋孝郎

    という構成になっています。
    下記のアマゾンのリンクで予約が始まっていますので、読んで頂けると嬉しいです。
    http://amzn.to/19YbAlC


    追記1:ブータンで2008年の民主化以降第2回となる総選挙が行われ、与野党が逆転しました。いくつかの問題を抱える経済や、GNHの現状への不満、そしてインドと中国を巡る外交政策などの要因から、変化を求める国民の声が高まったようです。
    http://on.fb.me/17hw190

    追記2:本書の中で一か所訂正の必要な箇所を発見しました。
    206ページ
    誤「髙橋:つまり、ブータン人が日本人に学べるとすれば、」
    正「髙橋:つまり、日本人がブータン人に学べるとすれば、」
    ご了承ください。

    追記3:目次が出版社のウェブサイトでご覧になれます。
    http://books.hankyu-com.co.jp/list/detail/1225/

    また、当ブログ、ツイッターやフェイスブックでお知らせしていきますので、宜しくお願いします。
    Facebook「ブータン首相フェロー日記」https://www.facebook.com/taktaktictac
    ツイッター Twitter: https://twitter.com/#!/taktaktictac

    Dear all,
    I'm publishing a book in Japan in mid July.
    The title is
    "What is true happiness? Thoughts from Bhutan"
    Direct translation of the Japanese title would be "In Bhutan, we thought about what is true happiness - Can economic growth and Buddhism contentedness live together? "
    It is written in Japanese, so I'm sorry that English speakers cannot read this book.
    I'll try to write some essence of the book in a future blog entry. 2013/07/01(月) 07:39:06 ブータンオススメ本・映画 Trackback::0 Comment::2

    ブータンおすすめ本(3):西水美恵子「あなたの中のリーダーへ」 Book recommendation for Japanese readers (3)

    (English updated)
    (お知らせ)5月22日火曜日の朝日新聞朝刊の「ひと」の欄で取り上げて頂いたので、是非見てみて下さい。見出しは「猛烈会社員からブータンの首相補佐官に転じた」とあります。

    The first moment I got interested in Bhutan was about GNH, Gross National Happiness.
    Then a book written by Mieko Nishimizu, a former Vice President of the World Bank for South Asia, stimulated my interest even more.
    She just published a new book written in Japanese, "To a leader in yourself" (by my translation).
    国民総幸福(GNH)を知ったのをきっかけに興味を持ったブータン。
    その興味に火をつけてくれたのが、元世界銀行副総裁、西水美恵子さんの著書「国をつくるという仕事」でした。
    そんな西水さんの新著が出ることを知り、一時帰国の際に入手。
    タイトルは「あなたの中のリーダーへ」。

    Not many people know that Japan was the recipient country of the World Bank's aid after the World War II.
    For example, the famous bullet train in Japan was financed by the World Bank.
    世界銀行は貧困削減を目指す国際機関であると同時に、途上国に資金を貸し付ける銀行でもあります。
    かつて、戦後の日本に援助をしていたことも。新幹線も、世銀の支援によって実現したことを知る人は多くないかもしれません。「グリーン車」の名付け親に関する記述はとても興味深い。

    As a huge organization, there is no wonder why the World Bank became bureaucratic.
    The book describes Mieko's effort to reform the organization and change the behavior s of staff toward poverty alleviation.
    そんな歴史のある世界銀行ですが、巨大な組織が官僚的になってしまうのは世の常。
    その組織にメスを入れ、スタッフの貧困削減への意識を「本気」にするための改革が、多彩なエピソードとともに書かれた本です。
    副総裁時代は南アジアを担当したこともあって、ブータンの雷龍王、特に第4代国王(昨年来日した第5代の父君)のリーダーシップも多く触れられています。

    There are a lot of descriptions about the leadership of the 4th King of Bhutan as Mieko had meaningful interactions with His Majesty from heart to heart.
    hismajestythefourth.jpg
    (王位を継いで間もない頃の第4代国王 His Majesty the 4th King when he just succeeded from his father. The 3rd King passed away suddenly when the 4th King was just 16 years old.)

    hismajestythefourthwithk5.jpg
    (幼い第5代国王と、第4代国王。The young 5th King and the 4th King.
    ともに写真は
    https://www.facebook.com/pages/Jigme-Singye-Wangchuck-the-Fourth-Dragon-King-of-Bhutan/45203079512)

    Mieko's leadership is distinctive in a sense that she shares everything with her team, including her failures, weaknesses, and emotions.
    Because her words are truly sincere, she gains trust from people even who were originally against the reform.
    She says " A true leader has his/her brain and heart connected."
    西水さんのリーダーシップで最も心を打たれるのは、自分の弱さも包み隠さず自分をさらけ出していること。
    組織改革には痛みを伴います。当然反対勢力も出てくる。
    そんなとき、綺麗事を並べるだけでは人はついてきません。
    改革への本気の想いを、自分の真摯な言葉で語る。
    自分が失敗したとき、自分の弱さに直面したとき、それを部下や仲間と共有することで、壁のない信頼関係を築く。
    エピソードの中では、何度も西水さんが「泣いた」場面が出てきます。悲しいときも、嬉しいときも。
    そんな自分も本の中でさらけ出せるのは、西水さんが「頭とハートが繋がった」リーダーだからでしょう。

    Her leadership style is exactly what I learned about leadership from McKinsey, a global consulting firm I worked for. You need to disclose yourself if you want to gain trust from your client and team members. But it requires a lot of courage.
    僕の前職のマッキンゼーでは「リーダーシップ」についての研修や議論も多くありましたが、そこで学んだのが「チームやクライアントの信頼を得たかったら、まず自分の弱さを語ることが大切」ということ。西水さんはそれをまさに本気で実行したのが凄い。言うのは簡単ですが、とても勇気の要ることです。

    She also expresses her concerns on Japan, where it's been long since leaders lost the trust from their people.
    For example, women empowerment is still very low in Japan. You rarely see female politicians or management at top companies.
    She says it's not sufficient to improve working conditions for women.
    Companies need to improve the benefit and facilities for both women and men since fathers should also be engaged in raising children.
    People should be happy at both home and workplace, which reminds me the situation of my Bhutanese colleagues.
    本書では改革が遅々として進まない日本への憂いもひしひしと伝わってきます。
    その一つの例が、女性の社会進出の問題。
    女性の重用を進めたい企業は女性の待遇に注目しがちですが、西水さんはそれは違うと説きます。
    育児の負担は、母親だけでなく父親も抱える問題。誰もが働きやすく、働くことが幸せに思える環境を整えることが、結果的に優秀な女性を集めることに繋がるのです。
    本書の中で何度か出てくる「職場でも、家庭でも幸せな環境を目指す」という考え方は、まさにブータンの進める国民総幸福に重なります。
    ブータン人の同僚は仕事と家庭のバランスの取り方が絶妙なのです。

    この本が発表されたとき、タイトルが一目で気に入りました。
    東日本大震災の後にブータンに来て、GNH委員会の長官に言われハッとさせられた言葉に重なるからです。
    I like the title, "To a leader in yourself."
    It resonates with the words of my Boss, the Secretary of GNHC (Gross National Happiness Commission).
    http://thanks2happiness.blog.fc2.com/blog-entry-32.html
    (長官の語る国民総幸福)

    The Secretary told me that the goal of education is to form a society where every individual commits to his/her own leadership.
    Bhutan as a monarchy until 2008 relied much on the King's leadership. Now democracy started, so the individuals need to stand up.
    長官は「ブータンの教育が目指すのは、国民一人一人がリーダーシップを発揮できる社会。ブータンは国王のリーダーシップに頼ってきた面があるが、民主主義が始まった今、国民一人一人が自立してリーダーシップを取らなければならない」と語りました。

    When the massive earthquake and Tsunami occurred in Japan last year, I expected the Japanese politics to change. Unfortunately, the reform didn't happen at all.
    But hearing the words of the Secretary, I realized that I was irresponsible to expect someone to change Japan.
    I need to show my leadership to change my own country even if impact I can make is tiny to start with.
    東日本大震災の後、僕は政治が変わることを期待しましたが、それは淡い期待に終わりました。
    しかし長官の言葉を聞いたとき、「日本は政治家が変えるべき」と考えて他人任せにしてきた自分に気づきました。
    現状を打破し、日本を、そして世界を良くして行きたいのであれば、自分が動いて、自分がリーダーシップを取って行かなければならないのです。例えそれが小さな始まりに過ぎなくても。

    「あなたの中のリーダーへ」というタイトルに、西水さんが抱く熱い想いが込められていることを感じます。


    I never met Mieko in person, but she gives me candid advice as she got to know me through this Bhutan blog.
    西水さんとはお会いしたことはありませんが、ブータンがご縁で時折叱咤激励を頂いています。
    本書を読まれた方は、Facebookで感想を寄せてほしい、とのことです。
    https://www.facebook.com/nishimizu

    まだ読まれていない方は、前作「国をつくるという仕事」もお勧めです。
    詳しい内容は以前のブログ記事をご参照ください。
    http://thanks2happiness.blog.fc2.com/blog-entry-26.html


    Royalties she would gain are all donated to the NGO, Tarayana Foundation in Bhutan.
    The money is used for education of poor children.
    両著作とも、印税はすべてブータンのNGOタラヤナ財団に寄付されています。貧しい家庭の児童の教育費等に充てられるとのこと。
    P1080256_20120522042448.jpg
    I deal with Tarayana Foundation for my microfinance project. The NGO is one of the most respected organizations in Bhutan for its sincere work dedicated to the poor people.
    The Secretary General of Tarayana told me that the royalties from Mieko's book help funding of the NGO significantly.
    仕事上、タラヤナ財団と関わる機会は多いのですが、ブータンで最も尊敬を集めるNGOの一つです。
    先日、事務局長のチミさんとお話した際、「NGOとして安定した財源がなく苦労している中、ミエコの本からの寄付は本当に助かっている」と感謝されていました。

    Royalties from Mieko's previous book were donated to a Japanese NGO for disaster relief.
    ちなみに「国をつくるという仕事」の昨年分の印税は、東日本大震災の復興活動に従事するシビックフォースへ寄付されたそう。
    印税と同額を上乗せして寄付した英治出版も素晴らしい。
    しかも使い道を限定せず、「シビックフォースが思うように使ってください」という姿勢が、復興支援という難しい活動への理解を示しているように思います。
    http://www.eijipress.co.jp/blog/2012/03/02/11799/

    「あなたの中のリーダーへ」では、「日本でいちばん大切にしたい会社」という本も度々紹介されます。従業員の幸福を第一にすることで増収増益を続ける会社のこと、ブータンとも非常に通じるので読んでみたいと思っています。


    My next career step is to work for IFC, International Finance Corporation, in the World Bank Group.
    I'm excited to work for the World Bank Group which Mieko once worked for.
    I will do my best to be a leader whose brain and heart are connected.
    僕のブータン後の進路は、西水さんがいた世界銀行グループの中のIFC(国際金融公社)に決まりました。これもブータンで繋がった不思議なご縁、ブータンで言うカルマかもしれません。
    「頭とハートが繋がった」リーダーになれるように、少しずつでも精進していきたいと思っています。

    By the way, the government of Bhutan is looking for the next Prime Minister's Fellow after me.
    Why don't you check the details out from the link?
    ちなみにブータン政府は次の首相フェローを募集しています。職務経験を生かしてブータンに貢献できる専門知識があり、英語に問題のない若手の方は是非考えてみて下さい!日本に限らず世界に門戸を開いているので、狭き門ではありますが、やりがいは非常に大きいです。
    給料など詳細はGNH委員会のサイトで:
    http://www.gnhc.gov.bt/bhutan-prime-minister-fellowship/

    You can also check out my blog on the Prime Minister's Fellowship.
    首相フェローについての詳細は以前のブログ記事をご参照下さい:
    http://thanks2happiness.blog.fc2.com/blog-entry-28.html

    Facebook「ブータン首相フェロー日記」はブログより頻繁に更新しています:
    https://www.facebook.com/taktaktictac 2012/05/20(日) 23:14:27 ブータンオススメ本・映画 Trackback::1 Comment::3
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